着信転送電話サービス「ボイスワープ」。任意の電話番号宛の入電を別の任意の電話番号に自動で転送することができる、非常に便利なサービスですよね。しかし実は、利用者の中からは利用料が高いなんていう声もあるようです。一体どのくらいの料金なのか、試算してみましょう。
一番有名な着信転送サービス「ボイスワープ」
ボイスワープは、NTT東日本・西日本が提供している電話転送サービスです。電話の着信があったら、予め設定登録しておいた電話番号に転送します。
また、いったん応答した電話も、簡単な操作で転送先に転送することができます。さらに、外出先の電話機から転送の開始/停止、転送先の変更を行うこともできます。
固定電話を利用していて、不在が多い場合や営業時間外にも着信を逃したくない場合などビジネスでもプライベートでも幅広く利用できます。
利用料金
料金は、月額固定料と通話料に分かれます。オプション機能という位置づけですので、初回利用料や解約料といったコストはかかりません。
月額料金は、住宅用電話の場合550円、事務用電話は880円となります。これだけ見ると非常に低コストですよね。
通話料についてですが、発信者からボイスワープ契約者までの区間については、発信者が負担します。つまり、発信者は、電話が転送されたか、されなかったかに関わらず、通話した時間と、発信者から契約者(=転送元)までの距離に応じた元々の通話料金を支払うことになります。転送するかどうかは発信者の意図とは無関係なので、リーズナブルな料金設定ではないでしょうか。
契約者、つまり転送元から転送先までの通話料は、契約者の負担になります。
通話料を試算しよう
ボイスワープの転送先は固定電話でも携帯電話でも良いのですが、固定電話の場合は時間帯や距離によって通話料金が細かく分かれていますし、外出など不在時の転送の場合は携帯電話で受ける人も多いでしょうから、携帯電話に転送する場合の通話料を見てみましょう。
固定電話から携帯電話への通話料は、携帯事業者によって違っていましたが2021年から同一料金に統一されています。1分あたり17.6円です。
ビジネス利用だとして、平均で1日に1回の転送で、3分間通話し、20営業日だとすると、契約者が負担する通話料は月間で1,002円です。
1日に5回の転送で、5分間通話し、20営業日なら、8,350円になります。年間では、100,200円と、10万円を超えます。
1日に10回の転送と、倍になれば月間16,700円。年間20万円超です。
もっとヘビーユーザーで1日に10回転送、5分の通話で、休日も転送して30日利用すると月間25,050円。年間30万円を超えます。
ここまで頻繁に転送しないし、通話時間だって平均で5分にはならないという場合が多いでしょうが、たまにものすごく長電話をしてしまった、というパターンも往々にしてありますから、ボイスワープの通話料が月間で万単位になるというケースは結構たくさんあるようです。
1日の転送回数、平均的な通話時間(分単位)、1ヶ月で何日転送設定をするかを想定して、16.7をかければ電卓で簡単に計算できるので、ボイスワープの利用をお考えなら、一度試算してみてください。
ボイスワープの設定
ボイスワープは、転送するか転送を停止するかを電話機からのプッシュ操作で行います。予めスケジュール登録はできないので、夜間や休日に転送するなら、夕方、終業時に転送開始し、朝、始業時に転送解除することになります。
また、固定電話が1回線ならば、転送先も1つになります。携帯電話を持って外出する機会の多い社員が3人とか5人いる場合でも、転送を受けるのはその中の1人になります。
スマホ内線化という選択肢
ボイスワープは転送料都度課金で月額の利用料に幅がありますが、固定電話-スマホ間の転送料がどれだけ使っても一定、スマホ一台プランだと月額1408円(税込)*1 で利用できる電話の発着信転送サービスがあります。
そして何よりも、ボイスワープと異なりスマホから固定電話番号を使って発信することができます。一々折り返しのために電話のある場所へ移動したり、別の電話番号を教えたりする必要がなくなり、大変便利です。
詳しくはこちら(https://www.telwarp.com/)から。
*1 ご利用には初回事務手数料3300円(税込)と、テレワープキューブという専用の機器代が別途かかります。テレワープキューブ買取の場合は一括10780円(税込)、レンタルの場合月額330円(税込)です。