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ダイヤルインとは、最小限の回線で多くの電話番号を使用できる便利なサービスです。
ビジネスシーンで導入すれば大きな効果を発揮します。本記事ではダイヤルインの仕組みやメリット、導入時の注意点まで紹介します。
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ダイヤルインとは、実際にはどのようなサービスなのでしょうか?
ここからは詳しくダイヤルインについてご紹介します。
引用:https://www.ntt-west.co.jp/denwa/service/dialin/
ダイヤルインとは、NTT東日本/西日本が提供する複数の電話番号を付加できるオプションサービスです。
通常、電話回線は1つの回線につき1つの番号しか付加されません。ダイヤルインの場合は、回線の数を増やさずに利用できる番号を増やせるのが特徴です。
増やせる番号の数を自由に決められるため、それぞれのビジネスシーンに合わせて最適な構成にすることが可能です。
ダイヤルインはPBX(電話交換装置)に電話番号を設定し、着信があるとPBXが判別して該当する直通番号につなぐ仕組みです。
あらかじめ電話番号毎に呼び出し先の内線番号を設定すれば、同じ回線でも異なる機器に着信させることができます。
ただし、オフィスにあるPBXがダイヤルインに対応していないといけません。対応したPBXであれば、番号ごとに直通させる電話機を指定できます。
追加ダイヤルインとは、セカンドトーン呼び出しとも呼ばれる通話機能です。代表番号に発信された電話から内線番号を呼び出します。
月額付加使用料金は不要であり、気軽に利用できるサービスです。ただし、毎回内線番号を入力する必要があり、内線番号につながるまでに手間がかかります。
契約している回線に付与された番号が契約番号です。一方、ダイヤルインによって追加された番号を追加番号と呼びます。追加番号は契約番号ではないため、物理的に電話回線を持っているわけではありません。
ダイヤルインは着信した番号によって着信先を決めるのが特徴です。そのため、契約番号だけではなく追加番号の着信にも対応できます。
ダイヤルインの契約が可能な回線は以下の3種類です。
アナログ信号で受信される電話回線がアナログ回線です。ダイヤルインをアナログ回線に追加する場合は、モデム信号を利用するタイプとプッシュ信号を利用するタイプがあります。
IP回線とはインターネット回線を用いた電話回線のことです。IP回線でダイヤルインをする場合は、固定電話の番号とIP電話番号の併用はできません。
ISDN回線とはデジタル信号を用いた電話回線です。ISDN回線とアナログ回線を混在させたい場合は、アナログ回線から先に着信しなければいけません。
ダイヤルインと似ているサービスとしてiナンバーがあります。iナンバーは主に家庭向けのサービスであり、1つの電話回線で複数の電話番号を持てるのが特徴です。
たとえば、二世帯住宅で親世帯と子供世帯で異なる番号を設定するといったケースがあります。電話回線を1つしか利用しないため、iナンバーの利用料金は安いです。ただし、増やせる番号は最大で3つまでとなっています。
ダイヤルインとは異なり、iナンバーはあくまでも利用できるのは1つの電話回線に限定されています。ダイヤルインの場合は、複数の電話回線に複数の電話回線を付与することが可能であり、付加できる番号の数に制限はありません。
ビジネスシーンで利用するならば、iナンバーよりもダイヤルインの方が適しています。
ダイヤルインと混同されるものに代表組があります。ダイヤルインと代表組の違いを紹介します。
代表組とは、代表番号への着信があるとグループ内の開いている回線に着信させる仕組みです。
代表組では代表番号に電話がかかってきて電話中の場合でも、他の回線で電話に出ることができます。
代表組は1つの代表番号への着信を複数の電話機で同時に受信できるのがメリットです。
たとえば、代表番号や顧客窓口の番号など着信が集中する場面で代表組はよく採用されてきました。代表番号に着信が集中しても、開いている電話機で対応できます。
電話のつながりにくさが解消されるため、顧客満足度を高めることにつながるでしょう。
代表組の問題点はどの電話番号に着信を割り振るのか細かな分類分けができない点です。着信時に開いている電話機を一斉に呼び出すため、業務効率の低下を招くケースがあります。
また、代表組では電話番号を増やしにくい点もデメリットです。代表組では、着信も発信もすべて1つの代表番号で行います。
ダイヤルインは代表組とは異なり、複数の電話番号で発着信の制御ができる点がメリットです。1つの電話回線に複数の番号を割り当てられるため、自由に電話番号の数を増やせます。
ダイヤルインでは、専用の電話番号を用意できるため、最適な部署に直通させることで業務効率化を実現できる点もメリットです。顧客にとっては目的の部署に取り次いでもらう時間がなくスムーズにやり取りができます。
また、オペレーターが対応するケースを減らせるため、コストダウンにもつながるでしょう。
代表ダイヤルインとは、ダイヤルインと代表組を組み合わせたものです。
通常のダイヤルインでは電話番号を増やしても、同時に通話できる数は増やせません。そこで代表組のサービスも利用します。
ダイヤルインで代表組のサービスを利用すれば、番号を増やして、なおかつ同時に着信を受けられるようになります。
ダイヤルインの導入でどのようなメリットを得られるのか紹介します。
ダイヤルインの導入により電話回線が1つしかなくても複数の電話番号の取得が可能です。
通常、電話回線1本につき1つの電話番号しか付与されません。しかし、ビジネスシーンでは番号を使い分けたい場面が多いです。
手間をかけずに複数の番号を取得したい方にとってダイヤルインはメリットの大きなサービスといえます。
ダイヤルインの導入が通信コストの削減につながります。
電話回線の数が増えるごとに月々にかかるコストは増大するものです。ダイヤルインを導入すれば1つの電話回線からでも複数の電話番号を取得できますので、低コストで複数の電話番号を持つことができます。
もし、複数の電話番号の為に複数の電話回線を引いていたならば、不要な回線の解約が可能です。契約する電話回線の数を減らすことで、月々の通信コストの削減ができます。
毎月発生するランニングコストの削減ができれば、資金繰りが改善されるでしょう。
ダイヤルインの導入によって業務効率化の効果を期待できます。目的に応じて自由に電話番号を増やすことが可能だからです。
たとえば、各部門や部署、スタッフごとに異なる電話番号を設定できます。顧客と直接通話する場面が多いスタッフには、直通の電話番号を与えた方が取次の手間を省くことができ、顧客を待たせることもなくなります。
代表組の場合は仕組み上すべての電話番号が呼び出されてしまうのがデメリットでした。ダイヤルインの場合は重要性の高い電話のみを直通でかかってくる設定にできるため、スピーディーな電話対応を実現できます。
ダイヤルインは電話の発信時にも役立ちます。
ダイヤルインの設定をすれば、社員固有のダイヤルイン番号を設定した上で着信履歴を残せるからです。相手にとっては誰からかかってきた電話なのかがひと目でわかります。
ダイヤルインでかかってきた電話であれば、折り返し電話がしやすい点がメリットです。
ダイヤルインを実際にビジネスで利用する際の事例を紹介します。
多くの電話が寄せられるカスタマーサポートセンターでは、ダイヤルインが利用されるケースが多いです。
たとえば、カスタマーサポートで商品やサービス、部署ごとに窓口を設置する場合は、それぞれに異なる電話回線を付与するという運用ができます。
カスタマーサポートを利用する顧客が問い合わせたい内容に応じて窓口の電話番号を選ぶことで、担当者に直通で対応してもらえるでしょう。
大きな企業や官公庁などでは、部署や担当課、担当係ごとにダイヤルイン番号を割り振るケースがあります。
大まかな部署ごとに電話番号を割り振るケースもあれば、担当課や担当係、担当者まで細かく電話番号を割り当てることも可能です。
要件のある方は目的の部署に直接電話ができます。また、各部署や担当課から発信された電話は、番号表示機能のある電話で出れば番号の確認が可能です。そのため、表示された番号にかけ直すことができます。
取引先やサービスの利用者などの利便性が高まるでしょう。
通販サイトで商品購入や注文管理のためにダイヤルインが活用されるケースがあります。
たとえば、販売している商品ごとに異なる電話番号を割り振って注文を受け付けるといったケースです。電話番号を分けることによって、注文管理がしやすくなります。
ダイヤルインを利用すれば電話とFAXの番号を分けることが可能です。
代表番号と各部署の番号、さらにFAXの番号まで分けられます。電話とFAXの番号を分ければ、着信番号によって自動的に電話とFAXの切り替えが可能です。
ダイヤルインを導入する際に注意しておきたい点を紹介します。
ダイヤルインは、市内局番を統一しなければいけません。
異なる市内局番を混在させると不具合が起きるリスクがあります。そのため、これから複数の電話回線と契約する予定があるならば、事前に市内局番を同一のものにしましょう。
市内局番とは、都道府県の市区町村ごとに割り当てられた番号です。市外局番の次に来る1〜4桁の番号を市内局番と呼びます。市外局番と市内局番を合計すると5桁です。
ダイヤルインは、適切な回線数に調整することが重要です。電話回線1本からでも複数の電話番号を設定できますが、実際に同時通話できるのは電話回線の数までです。
コスト削減のために電話回線数を減らしすぎると、同時通話に対応できないため顧客の満足度を下げます。
どのくらいの回線数が適切なのかは、それぞれのビジネスシーンごとに異なります。ビジネスの規模や通信のニーズを踏まえた上で慎重に検討しましょう。
十分な回線数を確保することで業務の効率化につながります。
ダイヤルインには、「ダイヤルイン基本プラン」と「ダイヤルインエコノプラン」の2種類があります。
以下に各プランの料金の違いをまとめました。
サービス名 | 月額使用料 | 工事費 |
---|---|---|
ダイヤルイン基本プラン | 1回線番号、1追加番号ごとに880円 | ・交換機等の工事費 1契約者番号または1追加番号ごとに770円 ・基本工事費 1工事につき1,100円 |
ダイヤルインエコノプラン | 500番号まで55,000円501番号から1番号につき110円登録料1,100円 |
サービス名 | 月額使用料 | 工事費 |
---|---|---|
ダイヤルイン基本プラン | 1回線番号、1追加番号ごとに880円 | ・交換機等の工事費 1契約者番号または1追加番号ごとに770円 ・基本工事費 1工事につき1,100円 |
ダイヤルインエコノプラン | 500番号まで55,000円501番号から1番号につき110円登録料1,100円 |
大量に電話番号を追加する予定がない場合は基本プランで十分です。大量に電話番号の追加が必要になる場合は、エコノプランを選びましょう。
ダイヤルインは1つの電話回線で別々の番号を同時に使うことはできません。
電話番号の数を増やせるだけであり、あくまでも電話回線は1つの回線で1つの通話しかつなげられないです。
そのため、大量に電話番号を増やしたとしても、元の回線の数が少ない場合は、電話が混雑する可能性があります。
それぞれのシーンに応じて必要十分な電話回線の数を確保することが大事です。
クラウドPBXが登場したことで、スマートフォンのダイヤルインサービスが実現しました。
クラウドPBXとは、クラウド環境を活用したPBXのことです。クラウドPBXを利用することで、スマートフォンで内線通話を受けられるようになりました。
クラウドPBXでは、社内外の通話をクラウド上のサーバーから提供します。スマートフォンを活用して、オフィスの番号で発着信が可能な点が特徴です。
クラウドPBXは、拠点が複数ある場合に拠点間の通話を内線電話で行えるようにしたい場合に適しています。
クラウドPBXを導入すれば、自宅やシェアオフィスなどでもオフィスと同じ環境で会社の電話を利用可能です。
既存のPBXと併用できるため、段階的にクラウドPBXへ移行することができます。さまざまなメリットがあるため、クラウドPBXは注目されているサービスです。
ダイヤルインは、電話回線の数を増やさずに利用できる電話番号を増やせる便利なサービスです。
適切な場面で導入することでコスト削減や業務効率化を実現できます。使用できる電話番号の数で悩んでいる方はダイヤルインの利用を検討してみましょう。
ダイヤルインの他にも電話番号を複数取得できる方法もあります。
その方法や複数の電話番号を持つメリット・デメリットが気になる方はあわせてこちらもお読みください。
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