ナビダイヤル(0570番号)とは? | メリット・デメリットや通話料金は?顧客離れに繋がる?廃止される?

本記事では「ナビダイヤル(0570番号)」について、以下のような質問やお悩みに対してお答えしていきます。

ナビダイヤルってよく聞くけど、何なのかよく分からない

0570の番号からたまに電話がかかってくるけど応答しても大丈夫?

ナビダイヤル』や『0570番号』に対し、このような疑問をお持ちの方も多いことでしょう。

ナビダイヤルや0570番号が具体的にどのようなサービスなのか、よく聞く「フリーダイヤル(0120番号)」との違いは何なのか、はっきりさせたいとお思いの方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ナビダイヤル(0570番号)の概要とフリーダイヤル(0120番号)との違い、さらには導入するうえでのメリット・デメリットを詳しく解説していきます。

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目次

ナビダイヤルとは、NTTコミュニケーションズが提供している『自身の固定電話の番号に「0570」から始まる6桁の番号を紐づけることができるサービス』です。

通常の電話番号は、市外局番が大まかな地域を示しています(03は東京23区内など)が、ナビダイヤルでは全国どこでも「0570」から始まる電話番号を着信番号として使うことができます。

ナビダイヤルの特徴と料金

全国の各拠点で0570から始まる電話番号を共通の着信番号として利用することができるのが、ナビダイヤル最大の特徴です。

主に、カスタマーサポートセンターなど不特定多数の方が発信してくる番号として活用されています。

ナビダイヤル契約者が一般回線を利用する場合、ナビダイヤル1番号毎に月額11,000円契約回線1回線毎に月額1,100円がかかり、通話料金は発信者が負担します。

「ナビダイヤルでおつなぎします。XX秒ごとに、およそYY円でご利用いただけます。なお、通話料定額プランの対象外となります」というガイダンスが流れて、呼び出しが始まった時点から、発信者に対して通話料の課金が始まります。

フリーダイヤル(0120番号)との違い

フリーダイヤルは、ナビダイヤルと同様にNTTコミュニケーションズが提供しています。元は1985年にNTTによって開始され、1999年にNTTコミュニケーションズがサービスを引き継いでいます。

フリーダイヤルでは、「0120」や「0800」から始まる番号に6桁の番号を付加した番号を使い、始まる番号としてもナビダイヤルとは異なります。

しかし、ナビダイヤルとの最も大きな相違点としては、フリーダイヤルの場合は通話料金を着信者側が負担し、発信者に通話料金が発生しないことでしょう。

ナビダイヤルを始め、通話料金は発信者側が負担するのが通常ですが、フリーダイヤルの場合はそれが逆転します。

着信側が通話料金を負担することによって、お客様は通話料金を気にすることなく電話をかけることができ、問い合わせのハードルを下げることが可能です。

フリーダイヤルについて、より詳しく知りたい方はこちらもあわせてお読みください。

当然、フリーダイヤルの場合は着信側(企業側)の電話コストが増加するというデメリットもあるため、ナビダイヤルのメリット・デメリットと見比べて、どちらを導入するか検討する必要があります。

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ナビダイヤル(0570番号)を導入した場合、どのようなメリットが生じるのでしょうか。

具体的には以下5つのメリットが挙げられます。

ナビダイヤルのメリット
  • 同じ番号で全国どこでも電話を受けることが可能
  • 発信者情報に応じた受付先誘導が可能
  • コールセンター機能(IVR)が充実
  • 電話料金に関するコストを削減できる
  • 事務所や拠点の引っ越しなどが楽になる

それでは、ナビダイヤルのメリットを以下順に詳しくご紹介します。

同じ番号で全国どこでも電話を受けることが可能

ナビダイヤルを導入すると、全国どこでも「0570」から始まる1つの電話番号で着信することができます。

例えば、全国各所にコールセンターなどの拠点がある場合、通常の電話番号だと各拠点毎に03などの市外局番から始まる電話番号を取得する必要があります。

そのため、各拠点毎に電話回線のコストがかかりますし、どのように各拠点へお客様の電話を分散するか検討する必要もあります。

しかし、ナビダイヤルであれば「0570」から始まる1つの番号を全国各所にある拠点で着信することができ、お客様の混乱を招くこともありません。

発信者情報に応じた受付先誘導が可能

ナビダイヤルでは、発信者の地域・端末・電話番号などの情報に応じて、その電話を受ける先を変更することが可能で、より効率的に電話応対をすることができます

発信地域ルーティング(オプション)を申し込めば、発信者が埼玉県から掛けてきた場合、関東圏を管轄するコールセンターへ自動的に振り分けることができます。

担当部署に取り次ぎますとたらい回しになることがなく、お客様に不安を感じさせないスムーズな対応が可能となります。

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コールセンター機能(IVR)が充実

ナビダイヤルでは、コールセンターの運営などに必要不可欠なIVR(音声自動応答)などの機能が充実しています。

お客様が発信した場合に、事前に自動音声ガイダンスを流してお客様にアクションを促します。

アクションとしては、「電話の用件に応じてキーを選択させるもの」が一般的で、例えば「お問い合わせの方は1と#を、故障修理の方は2と#を押してください」などのガイダンスを流すことができます。

これによって、お客様の用件に応じて専門の窓口(電話番号)へ誘導することができ、お客様側・企業側双方にとって、手間と時間を省くことができるメリットがあります。

IVRを含むコールセンターシステムについて、詳しく知りたい場合はあわせてこちらをお読みください。

電話料金に関するコストを削減できる

前述した通り、ナビダイヤルは発信者が通話料金を負担することになります。

同様のサービスである「フリーダイヤル」の場合は着信者側、つまり企業側が通話料金を負担することになる為、ナビダイヤルであれば通話料の負担はなくなります。

特に着信が大量にあるコールセンターの場合は、ナビダイヤルにすることで電話料金のコストを削減することができます。

また、発信者側に通話料金が掛かる為、問い合わせ1件あたりの応対時間が短くなり、結果応対品質の向上や人件費削減も期待できます。

事務所や拠点の引っ越しなどが楽になる

ナビダイヤルでは、「0570」から始まるナビダイヤル番号の接続先(一般の電話番号)を臨機応変に切り替えることが可能です。

コールセンターなどを設置している拠点・オフィスを引っ越す(移転する)場合、通常であれば「そこで使っていた電話番号をそのまま引き継げるか」「新拠点にまた専用設備の工事を行わなければならないのか」などの悩みが発生します。

しかし、ナビダイヤルの場合は、提供元のNTTコミュニケーションズへ一報を入れ、同社で設定を行うことでスムーズに旧拠点から新拠点へとナビダイヤル番号の接続先を切り替えることが可能です。

移転だけでなく複数拠点の統廃合の場合でも、同様にナビダイヤル番号の接続先を手軽に切り替えることが可能なため、移転や統廃合にかかる面倒事が1つ少なくなるといった面で大きなメリットになるでしょう。

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ナビダイヤル(0570番号)のデメリット

一方でナビダイヤル(0570番号)にはデメリットもあります。具体的には以下デメリットが挙げられます。

ナビダイヤルのデメリット
  • 発信者が通話料金を負担する
  • IP電話からナビダイヤル番号で発信ができない

それでは、ナビダイヤルのデメリットを以下順に詳しくご紹介します。

発信者が通話料金を負担する

先程取り上げたようにナビダイヤルには「電話料金のコストを削減できる」というメリットがある反面、「発信者に通話料がかかるためお客様の反感を買ってしまう可能性がある」というデメリットがあります。

「通話料は発信者が負担する」というのが通常でナビダイヤルもそれに則っています。

しかし、企業やサービスの窓口番号にはフリーダイヤルが設置されていることが多く、問い合わせに通話料がかかることに違和感を感じる人が多いのが事実です。

ナビダイヤルの「0570」に電話すると通話料が発生するため、電話をためらう人もいるでしょうし、ガイダンスが流れた時点で、通話料の発生を嫌って離脱する人もいるでしょう。

そのため、新規顧客などからの問い合わせが減ってしまう恐れもあります。

特にナビダイヤルでは、着信を振り分ける目的で、発信者に問い合わせ種別に応じて番号を選ばせるなど、オペレーターにつなぐ前に発信者に手間がかかるような運用をする場合があります。

この時間や実際にオペレーターに繋がるまでの待ち時間、あるいはオペレーターが通話を保留した時間なども、すべて発信者側に通話料がかかります。

こうしたことを、その企業が顧客を大事にしていないと受け取る顧客は少なからず存在します。

少なくともフリーダイヤル利用企業よりも、顧客からの電話を歓迎していないというメッセージを発してしまう可能性が高いです。

実際「ナビダイヤル」で検索すると、サジェスト欄には「ふざけるな」などといった文字もあり顧客からの印象はかなり悪いようです。

570番号での電話受付を行っている場合、顧客側からすると、その会社が入電の数は時間を抑制したがっていると受け取られる可能性が高まります。

IP電話からナビダイヤル番号で発信ができない

ナビダイヤルのもう1つのデメリットとして、IP電話からかけることができないということが挙げられます。*1

ナビダイヤル番号で発信(着信側にナビダイヤル番号を通知)するためのサービスとして、「サービス番号通知」という有料オプションがあります。

しかし、利用環境として「発信元がISDN回線である」必要があり、NTT東日本/西日本が提供する「ひかり電話」などのIP電話ではナビダイヤル番号から発信することができません。

ISDN回線の契約数が減少傾向にある現在では、ナビダイヤル番号で発信できる環境は限られるでしょう。

*1 NTTコミュニケーションズのIP電話からの発信は可能です。

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2024年1月にナビダイヤル(0570番号)の料金が改定された

メリット・デメリットがはっきりしているナビダイヤルですが、2024年1月に大幅な改定が行われました。

固定電話網がIP網へ移行することに伴い、2024年1月にナビダイヤルの料金改定と複数のオプションサービスの変更や廃止などが行われています。

詳しい料金は以下サイトに記載されていますが、要点を挙げると、以下2点の変更が大きいと思われます。

ナビダイヤルの主な変更点
  • 基本的に全てのIP電話からかけられるようになる
  • 全国一律で、発信者の通話料が「固定電話発信の場合3分8.5円(税込9.35円)」、「携帯電話発信の場合20秒10円(税込11円)」、「公衆電話発信の場合40秒10円(税込11円)に変更される。

ナビダイヤル(料金) | NTTコミュニケーションズ 法人のお客さま

https://www.ntt.com/business/services/voice-video/freedial-navidial/navidial/price.html

特に、通話料の改定は、固定電話機やIP電話といった固定電話からかける場合だと、およそ10分の1と大幅値下げとなります。

通常の電話番号へと発信した場合と同じような金額になるため、納得してくれる顧客も増えることでしょう。

顧客にとって、あまり良いイメージのないナビダイヤル(0570番号)ですが、2024年1月以降は通常の固定電話番号と遜色ない料金体系に変わっていますので、気にせず導入を検討してみましょう。

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まとめ

ここまでナビダイヤル(0570番号)について詳しく解説していきましたが、まとめるとナビダイヤルは以下のようなサービスといえます。

ナビダイヤルのまとめ
  • NTTコミュニケーションズが提供する電話サービスで、全国どこからでも0570番号で電話受付可能
  • フリーダイヤルとの大きな違いは、通話料金の負担者が発信者であること(フリーダイヤルの場合は着信者負担)。
  • 全国の拠点の電話番号を統一化できる」「コールセンターに必要な電話機能が使える」といったメリットがある。
  • 一方で「通話料の発信者負担が顧客の不信感につながる」「IP電話から発信できない」といったデメリットもある。
  • 2024年1月の改訂によってナビダイヤルのデメリットが大幅に緩和されるため、改定後の導入に検討の価値あり

ナビダイヤルにはこれらの特徴があり、デメリットによってどの程度影響を受けるのかを想定したうえで、導入を検討する必要があるでしょう。

どこでも同じ番号が使えるのはナビダイヤルだけじゃない

ナビダイヤルの大きなメリットとしては、対応者がどこにいようと全国で共通の番号を使えるという点です。

しかし、ナビダイヤルの「0570」番号は世間的にあまりいい印象を持たれていませんし、何よりナビダイヤルは全国にコールセンター拠点があるような大規模事業者向けのサービスです。

「小規模な事業者だが、スタッフが別々の場所に点在していて代表番号の所在地に常駐できない」

こういったケースに対応するためナビダイヤルの導入を検討しつつも、料金的に見合わないしデメリットも大きいとお悩みの方もいるのではないでしょうか。

そのようなケースにピッタリ対応できるのが、1つの市外局番を最大5台のスマートフォンで発信・着信を可能とするスマホ内線化サービス「テレワープです。

引用:https://telwarp.co.jp/about-telwarp/

テレワープとは、NTT東西が提供する「ひかり電話」やそれに準ずる「光IP電話サービス」をスマホアプリでも使えるようにできるサービスで、「スマホが固定電話の内線電話機(子機)になる」イメージが近しいです。

導入も簡単で「事務所や自宅内にある固定電話の装置(ホームゲートウェイ)に手のひらサイズの装置を取り付け」、「専用アプリをスマホにインストールするだけ」です。

テレワープなら、小規模な事業者であっても月額が1,980円(税込)~と比較的リーズナブルな価格で導入できますし、大がかりな工事などもなく、そのままの固定電話環境に付け加えることが可能です。

テレワープについて、詳しくはこちらをご覧ください。

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