電話代のコストを削減する二大ポイント|固定費を抑えよう!

物価が何から何まで物凄く上がっている近年、固定費の見直しは必須です。みなさんは自分たちが毎月どの固定費でどのくらい料金を支払っているかを把握していますか?

様々な固定費がある中で、法人の場合、電話代が占める割合は意外と多いです。メールやSNS、チャットが普及した現代においても、ビジネスでは電話が必須であり、決して欠かせない要素の一つです。

そんな電話にかかるコストを下げることができれば、会社全体のコスト削減にも大きく貢献できるはず。そこで今回は、電話代がなぜ高いのか、削減するためにはどのようなポイントがあるのかを詳しく解説していきます。

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電話代は「高い」もの?

明治時代、自宅に電話を設置するのは政府高官や実業家、華族など、いわゆる「上流」階級の人々だけでした。その後、電話は徐々に普及して、昭和の終わりごろには各家庭に広まったみたいです。

その頃は電話を初めて自宅などに導入する場合には、日本電信電話公社(後のNTT)に高額な施設負担金を納める必要があったため、電話は導入コストもランニングコストも高額なサービスだったのです。特に長距離電話といって、例えば東京から名古屋や大阪、北海道や九州などに電話をかけると、1分通話するだけで何百円も通話料がかかりました。国際電話はもっと高額で、かけたことがある人はとても少なかったようです。

携帯電話が普及し始めた頃も、通話料は高額でした。家にある固定電話なら、市内通話は長い間3分10円という料金水準でしたが、携帯電話の通話料はその何倍も高額だったのです。

携帯電話でデータ通信が行えるようになると、パケットの代金で「死んで」しまうほど高額の請求書を受け取る「パケ死」が流行語になりました。

今はどうでしょうか。電話を使う頻度が昭和や平成の初めの頃よりも格段に減ったので、あまり高いという意識はないと思いますが、仕事で電話が不可欠な場合、月々の料金が相当な額になっている人も多いようです。

 電話代が高い理由

そもそも、電話代が高いのはなぜでしょう。

アナログ電話という呼び名がありましたが、電話線で声を運ぶには2本ある電話線を使い続けなければなりません。どちらも無言で話をしていなくても、電話線はつながったままなのです。

この通信方法は、回線交換方式という難しい名前がついていました。長い時間話したり、長い距離で話すと、電話ネットワークのリソースを占有する時間や距離が大きくなるので、電話料金が増大してしまいます。

受益者負担ということからすると、電話ネットワークの利用料金は、使った時間に比例して料金が増える「従量式」の課金にならざるを得ませんでした。

電話代のコストを削減するポイント2選

ポイント① インターネット電話に切り替える

固定電話でアナログ電話を使っている場合は、インターネット電話に切り替えることで電話代の削減が見込めます。

時が経つと、電話の通話料を下げる技術が次々に投入されました。その1つがVoIP(voice over IP)です。

IPはインターネット・プロトコルの頭文字ですが、こちらはiモードなどでおなじみになったパケット交換方式です。音声をアナログの波形で送るのではなく、デジタルの情報にして送ります。

デジタルの情報の場合は、ずっと送り続けるのではなくて、音声を小さな塊(パケット)にして送るため、通話の途中で無言の時間が流れたら、その間はパケットを送る必要がありません。

しかも、パケットには宛先があるため、同じ回線をたくさんの通信がシェアできます。電話線でパケットを送る方法なら、Webサイトを見ながら通話をしたり、動画のストリーミングを見ながらECサイトでショッピングすることも可能です。

動画を見ることに比べたら、音声の通話に必要なパケットの量は、わずかなものです。そのため、VoIP技術を利用したインターネット電話の場合、従量制の通話料を採用しているところは少ないです。定額制のおかげで、ある月たくさん電話をしたところ電話代の明細が大変なことになってしまった……ということが無くなります。

固定電話料金を抑えるには

このほかにも、固定電話の料金を抑える方法がいくつかありますので紹介しますね。

まず、不要なオプションを見直します。不要なオプションを解約すると月々の料金を抑えることができます。留守番電話や転送電話などのサービスは、使っていないのに料金が毎月請求されることの多いサービスです。本当に必要か考えてみましょう。

次に、明細書はWebにしましょう。郵送代や印刷代が節約できる分、事業者はオンライン明細の利用者を優遇してくれます。

そして、クレジットカード支払いにすると、カードそのものにポイントが貯まります。還元率としては小さなものですが、微々たるものとはいえ実質的な負担額が下がります。

インターネット電話への切り替えと併せて、上記の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。

ポイント② 携帯電話との併用

同じ事業者が提供している携帯電話と固定電話を併用するとさまざまな特典が用意されていたり、電話料金が割引になったりします。

携帯電話サービスの中には、音声通話がかけ放題だったり、料金が固定電話よりもずっと低く設定されていたりするものがあります。そのため、固定電話は主に着信で使って、発信は携帯からという使い方も考えてみましょう。

しかし、その場合だと相手に伝わるのは携帯電話の番号です。電話をかける相手によっては、発信者番号が携帯番号だったり、050で始まるIP電話だったりすると、警戒して出てくれない場合もあります。また、あまり親密な交際や取引のない相手に、携帯電話番号が伝わってしまうというデメリットもありますね。

携帯電話料金を抑えるには

携帯電話の料金を抑える方法もあります。格安SIMを使えば大抵の場合、料金は安くなります。

また、可能な限りWi-Fiを利用して、4Gや5Gの回線を使う頻度を下げることでも料金は抑えられます。使っていない不要なオプションを見直して解約することは、ここでも有効です。

スマホの内線化

オフィス向けにもインターネット電話の技術を使ったビジネスフォンが一般化しています。しかし、中小規模のオフィスでIP対応のPBXを導入するには初期費用がかかりすぎます。さらに言いますと、ビジネスフォンは電話機が多機能で、それなりのお値段を覚悟しなければなりません。

そこで、社員のスマホを仕事に活用できたらどうでしょうか。今では1人1台以上のスマホを持つのが当たり前のため、会社で電話機にかかるコストを負担する必要はなくなります。

しかし、社員は仕事に関する電話の電話料金を負担することになるので月々の精算が必要になります。さらに、社員個人の携帯電話番号が取引先に伝わってしまうため、ワーク・ライフ・バランスの観点から、こうしたことは避けなければなりません。

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