携帯電話には一定の月額基本料を支払うと、何回電話しても、通話時間が長くても、通話料が通話時間によって変動しない定額プランを提供している携帯会社がたくさんあります。
固定電話にもかけ放題プランがあれば嬉しいと思っている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は固定電話にかけ放題があるのかないのか、世の中にはどのようなかけ放題サービスがあるのかを詳しく解説していきます。
固定電話のかけ放題
固定電話のかけ放題プランは残念ながら今のところありません。
例外的なものとしてはKDDIの「ケーブルプラス電話」(https://www.kddi.com/catv-service/denwa/)があります。これはケーブルテレビの回線などを利用した電話サービスで、全国約160のケーブルテレビ事業者の加入者であれば申し込むことができます。NTT(東日本、西日本)やKDDI、Softbankなどの固定電話や、docomo、au、その他の携帯電話への発着信が可能な電話サービスです。
従来の固定電話は、NTTなどの電話局にある交換設備から各家庭までを電話線(加入者線路)(銅線または光ファイバーケーブル)で結んでいます。それに対してケーブルテレビは同軸ケーブルまたは光ファイバーケーブルで結んでいて、テレビ番組や映画などを配信しているのですが、この回線を使って電話サービスも提供できます。
このケーブルテレビ電話を相互接続してグループ化し、グループ内部での電話の通話が定額(かけ放題)となっています。NTTなどの固定電話への通話は、かけ放題の対象外なので、注意が必要です。
かけ放題は難しい
固定電話の通話では、発信者から着信者まで、電話回線や通信設備が通話している間、ずっと専有されています。
公衆ネットワークは、同時に使用する加入者が全体の一部であることを前提に、全加入者が同時に使うには不十分な量の設備しか持ちません。そのことでコストを抑えて、リーズナブルな料金を実現するためです。そのため、災害発生時などに大勢が一斉に電話しようとすると、輻輳という現象が起こって、電話は繋がらなくなってしまいます。
現在は、各社のたくさんの固定電話ネットワークが存在して相互接続しています。A社の加入者がB社の加入者に電話すると、通話料はA社側で発生しますが、通話している間はB社の設備を使っているので、A社はB社にその利用料を支払います。A社がこの通話を定額制の範囲内で提供すると、この相互接続でB社に支払う利用料で赤字になってしまうでしょう。
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携帯電話のかけ放題
携帯電話のかけ放題は、同じキャリア同士の通話から始まりました。携帯電話の場合、競争が激しいこともあり、また基地局などの設備が整えば、無線の区間は多数のユーザーが同時に共有して使えることなどから定額プランが実現しやすくなっています。
定額プランの導入の前に、ユーザー全体の通話の記録を調べて、月額固定料をどの水準に設定しておけば収支的に問題なく提供できるか見極めることも可能です。
つまり、定額プランを選択しているユーザーの中には、従量制の料金で課金されたであろう料金よりも高い定額料金を支払っているユーザーがいるということです。
インターネット回線の電話のかけ放題
インターネットを利用した通話では、音声はデジタルデータに変換され、パケットという単位に区切られて送られます。こうすると、喋っていない無音の時間はパケットを送る必要はありませんし、同じ通信回線の上に多数のユーザーのパケットを混在させて送ることができます。
そのため、インターネット電話では定額プランの提供が固定電話よりも容易になります。番号はありませんが、LINE通話やSkypeなどでの通話は無料で使える(※データ通信料は別)ことからご理解していただきやすいかと思います。そのため、番号のあるインターネット電話ことIP電話では定額プランの提供が固定電話よりも容易になります。
NTTのIP移行
NTTの電話網は2024年に完全にIP化します。つまり、パケット通信に完全移行しますから、固定電話の定額かけ放題プランが登場するのではないかという期待が高まっています。
NTTの固定電話がかけ放題になったら、その回線でスマホ内線化を活用することで、実質的に数台のスマホの通話もかけ放題になります。
なお、2024年を待つことなく、小規模オフィスや商店であれば、スマホ内線化によって通信コストを大幅に下げることができ、仕事の電話を外出先で受けたり、外出先から固定電話経由でお客様に電話をかけることができます。
詳しくは、こちらのサイト(https://www.telwarp.com/)をご覧ください。